横暖ルーフとはどのような屋根?特徴やメリット・デメリットを解説
- 2023.04.07
- 屋根の豆知識
家を建てるときに、屋根材は選ぶことが大切です。防水性や耐久性、断熱性など、様々な条件を満たす必要があります。今回は、横暖ルーフという屋根材について紹介します。横暖ルーフは、スチール板をベースに石粒ゴムやシリコン塗料を塗布した屋根材で、その特徴やメリット・デメリット、取り付け方法について解説します。
横暖ルーフの特徴とは?
横暖ルーフは、高い防水性能と断熱性能を備えた屋根材です。一般的な屋根材に比べて軽量であるため、建物の構造上の負荷を軽減することができます。また、暖かい空気を逃がさずに保持するため、室内の温度を一定に保ちやすく、エネルギーの節約にも繋がります。さらに、横暖ルーフは汚れがつきにくく、耐久性が高いため、メンテナンスの負担を軽減することができます。
そのため、長期間にわたって住宅を維持するためには、横暖ルーフが有効な選択肢となるでしょう。しかし、横暖ルーフの導入にはコストがかかることや、施工業者の技術力が必要となることもあるため、慎重な検討が必要です。
横暖ルーフの種類
横暖ルーフの種類を紹介していきます。
横暖ルーフα プレミアムS
「横暖ルーフα プレミアムS」は、高い断熱性能を持つ横暖ルーフの上位モデルです。シートには、特殊な発泡剤を使用し、断熱性能を更に高めています。また、防音効果や耐久性も高く、長期間の使用にも耐えることができます。外観は、高級感のある光沢があり、豊富なカラーバリエーションも特徴的です。
横暖ルーフ プレミアムS
「横暖ルーフ プレミアムS」は、「横暖ルーフα プレミアムS」と同様に高い断熱性能を持ちますが、より手頃な価格で提供されているモデルです。シートの発泡剤は、「横暖ルーフα プレミアムS」よりも一般的なものを使用しています。そのため、「横暖ルーフα プレミアムS」ほどの高い断熱性能は期待できませんが、高い防音効果や耐久性は備えています。
横暖ルーフα S
「横暖ルーフα S」は、「横暖ルーフα プレミアムS」と同様に高い断熱性能を持っています。シートには、特殊な発泡剤を使用し、優れた断熱性能を発揮します。また、豊富なカラーバリエーションがあるため、屋根の外観にもこだわりたい人におすすめです。
横暖ルーフS
「横暖ルーフS」は、一般的な横暖ルーフのモデルです。シートには、発泡剤を使用していますが、一般的なものを使用しているため、「横暖ルーフα」シリーズに比べると断熱性能はやや劣りますが、それでも横暖ルーフとして高い防音効果や耐久性を持っています。外観は、シンプルでスタンダードなデザインとなっており、価格も手頃なので、横暖ルーフを初めて導入する方にもおすすめです。
以上のように、横暖ルーフシリーズには、使用用途や予算に合わせて選択できる様々な種類があります。特に、断熱性能や防音効果に重点を置きたい場合には、「横暖ルーフα」シリーズがおすすめです。また、外観にもこだわりたい方には、「横暖ルーフα プレミアムS」や「横暖ルーフα S」が、予算に合わせたバランスの取れた選択肢となるでしょう。
横暖ルーフのメリットとは?
横暖ルーフのメリット
横暖ルーフには、以下のようなメリットがあります。
長寿命である
横暖ルーフは、耐久性が高いため、一般的な屋根材よりも長寿命です。特に、塗料の劣化や剥がれが起きにくく、メンテナンスが簡単なため、長期的な視野で見ると経済的です。
高い防水性能がある
横暖ルーフは、石粒ゴムやシリコン塗料による塗布により、高い防水性能を持っています。また、屋根材がスチール板であるため、耐久性にも優れています。
断熱性に優れる
横暖ルーフは、石粒ゴムやシリコン塗料の塗布により、太陽光の反射率が高くなり、屋根の表面温度を下げることができます。そのため、室内の温度上昇を抑えることができ、エアコンなどの冷房機器の使用頻度を抑えることができます。
施工やメンテナンスが容易である
横暖ルーフは、スチール板をベースに石粒ゴムやシリコン塗料を塗布することで、軽量かつ強靭で施工性に優れています。また、メンテナンスも塗装の剥がれが起こりにくく、水洗いやブラッシングで汚れを落とすだけで済むため、手間がかかりません。
横暖ルーフのデメリットとは?
一方で、横暖ルーフには以下のようなデメリットも存在します。
コストが高い
横暖ルーフは、高い防水性能や断熱性能を持っているため、一般的な屋根材よりもコストが高くなります。しかし、長寿命であるため、長期的に見るとコストパフォーマンスが高いと言えます。
軽量であるため、騒音が発生する可能性がある
横暖ルーフは、スチール板をベースに作られているため、軽量であるという特徴があります。そのため、強い風が吹いた際には、騒音が発生する可能性があります。
色合いの選択肢が少ない
横暖ルーフは、石粒ゴムやシリコン塗料を塗布しているため、色合いに制限があります。一般的な屋根材に比べて、色の選択肢が少ないというデメリットがあります。
横暖ルーフの施工方法と注意点
横暖ルーフの施工方法は、一般的な屋根材の施工方法とは異なります。まず、屋根の骨組みを調整し、横暖ルーフの施工に適した状態に整えます。その後、防水シートを敷き、さらに断熱材を敷き詰めます。断熱材は、横暖ルーフ専用のものが使われ、一般的にはスチロールフォームを使用することが多いです。
その後、横暖ルーフ専用の接着剤を塗布し、横暖ルーフのパネルを貼り付けます。横暖ルーフは、一般的な屋根材よりも軽量であるため、施工時には注意が必要です。施工後は、パネル同士の隙間を埋めるために、防水性の高いシーリング材を使用し、仕上げ作業を行います。なお、横暖ルーフの施工には専門的な知識と技術が必要とされ、施工業者の技術力によって施工後の品質が左右されます。
また、横暖ルーフの施工には気温や湿度などの条件があります。施工時期には注意が必要であり、一般的には気温が15℃以上の時期に施工することが望ましいとされています。さらに、施工前には、業者による現地調査や見積もりの提示を受けることが重要です。
施工する前の注意点
施工する前の注意点は以下になります。
屋根の状態を確認すること
横暖ルーフは、上から塗布するため、屋根の状態を事前に確認することが重要です。屋根が腐食している場合は、修復をする必要があります。
施工業者の選定に注意すること
施工業者の選定には、信頼できる業者を選ぶことが重要です。横暖ルーフは専門的な知識や技術が必要なため、施工業者の技術力には注意が必要です。また、施工前には、業者による現地調査や見積もりの提示を受けることも大切です。
施工時期を選定すること
横暖ルーフは、気温が低すぎると塗料が乾きにくく、気温が高すぎると塗料が乾燥し過ぎるため、施工時期には注意が必要です。一般的には、気温が15℃以上の時期に施工することが望ましいとされています。
まとめ
横暖ルーフは、高い防水性能や断熱性能、メンテナンス性の高さなど、様々なメリットを持つ屋根材です。一方で、コストが高く、軽量であるために騒音が発生する可能性があるなど、デメリットも存在します。施工前には、屋根の状態や施工業者の技術力、施工時期などにも注意が必要です。横暖ルーフを導入する際には、メリットとデメリットをしっかりと理解し、自分に合った屋根材を選ぶことが大切です。
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