天窓からの雨漏り修理について

天窓からの雨漏り修理について

天窓がある住宅は、とてもおしゃれですよね。

採光も十分なので、リビングも明るい雰囲気になるでしょう。

しかし天窓から雨漏りする事例は珍しくありません。

雨漏りの原因や修理について詳しく紹介するので、ぜひ参考にしてください。

天窓からの雨漏り修理

天窓から雨漏りが起こる原因4つ

天窓から雨漏りする原因は、主に「経年劣化」「施工不良」「結露」「ゴミ詰まり」の4種類です。

それぞれ詳しく見ていきましょう。

経年劣化

築年数が10年を超える住宅で雨漏りする場合、経年劣化が考えられます。

天窓の劣化部分は、主に次の2通りがあります。

窓のパッキンの劣化

パッキンはゴム製なので、天候の影響を直に受けます。雨風にさらされたり炎天下で熱を帯びたりすると、劣化がどんどん進行。その後乾燥により収縮し、固くなったりヒビが入ったりして、徐々にすき間が発生します。そのすき間に雨水が染み込むことで、雨漏りにつながってしまうのです。

防水シートや防水テープの劣化

天窓には防水シートや防水テープが使われています。これらが十分に機能していれば雨水の侵入を防げるのですが、こちらも年月と共に劣化するため、定期的なメンテナンスが欠かせません。

なお天窓そのものの寿命は20~25年程度とされています。目立った損傷がなくても、パーツが十分に機能しなくなっている可能性があるので、業者に一度ご相談ください。

ただ、希望のパーツが製造中止されていることがあるので、入手できない場合は天窓部分を全体的に交換することになるでしょう。

施工不良

築から間もない住宅でも、まれに天窓から雨漏りすることがあります。

この場合、職人による施工不良が考えられるので、建築を担当した住宅メーカーに問い合わせましょう。

建設時に加入する「住宅瑕疵担保責任保険」では、築10年以内の住宅の修理が保証されています。雨漏り修理にともなう自己負担金は必要ないので、こちらも合わせてご確認ください。

結露

地域や天候によっては、雨漏りではなく「結露」ということも考えられます。

寒い時期に、雨が降っていないのに水が落ちてくるなら、結露を疑って良いでしょう。

換気すると解消しますが、根本的な解決にはなっていません。業者と相談して、断熱改修などを検討することをおすすめします。

ゴミ詰まり

天窓をよく開け閉めしているご家庭であれば、天窓にゴミが詰まっている可能性もあります。

ホコリや枯葉などが溜まると、それがすき間となり雨水が侵入してしまうのです。

高い場所なので、自力での掃除は避けたほうが賢明です。できるだけ早く業者に相談して取り除いてもらいましょう。

天窓の雨漏り修理で、火災保険が使えるケース

天窓の雨漏り修理は、できるだけリーズナブルに済ませたいですよね。

経年劣化やゴミ詰まりなどでは火災保険が使えませんが、自然災害が原因であれば火災保険を申請しましょう。

「台風で飛んできた瓦がぶつかって天窓が割れた」というように、落下物による破損はもっともよく申請されています。「大粒の雹が」「強風で飛んできた木の枝が」なども代表的でしょう。

なお直接的な破損がなくても、築年数が浅い住宅であれば「天窓は破損していないようだが、台風の日から雨漏りが始まった」というケースでも支払われることがあります。

ただ、最終的な判断は保険会社がおこないます。家主は「天災のせいで」と思っていても、保険会社が「天災のせいではない」と判断した場合は、保険金が下りないのでご注意ください。

天窓から雨漏りしやすい住宅の特徴

実は、「天窓からの雨漏り」と「屋根の勾配」は密接な関係にあります。

屋根に傾斜がついていれば雨水が下に流れていきますが、屋根が平らに近いほど天窓部分に水が溜まりやすくなり雨漏りに……。

屋根の傾斜の理想としては、「最低でも2.5寸以上」とされています。フラットな屋根の住宅にお住まいの方はもちろん、天窓を取り付けるリフォームを検討中の方もご注意ください。

天窓からの雨漏り修理の方法3つ

原因によって修理方法が異なりますが、一般的な天窓の雨漏り修理は以下の3パターンで解決することがほとんどです。

コーキング

天窓からの雨漏りの原因でもっとも多いのが、パッキンの劣化です。

高い場所にあるものなので見えにくく、雨漏りをして初めて劣化に気づいた……というケースは珍しくありません。

剥がれたり穴が開いたりしている部分を見つけたら、その上からシリコンでコーキングしていきます。すき間を埋めれば雨漏りが防止できますが、それでも直らない場合は、屋根材や板金の不具合を疑ったほうが良いでしょう。

結露対策

雨漏りの原因が、部品の劣化や破損ではなく「結露」ということもあります。

この場合、断熱対策をおこなえば解決が期待できるでしょう。遮熱フィルムを貼る方法であれば、それほど費用はかかりません。

天窓の交換

天窓は20~25年が寿命とされているので、耐用年数を超えている場合は天窓そのものを交換しましょう。

ただ、天窓を外して新しいものを設置すれば完了……というわけではありません。基本的に天窓は屋根と接続されているので、屋根材を剥がす工程が必要になることがあります。もし新しい天窓が大きすぎる場合は、窓枠の拡張工事も必要です。一方、新しい天窓が小さすぎる場合は、接続部分を工夫しながら業者にうまくはめ込んでもらいましょう。

なお最近の天窓は、機能性に優れたタイプがたくさん流通しています。

天窓の交換が必要になった際は、最新式に交換するチャンスですよ。

たとえば……

・何層にもわたる防水構造で、雨漏りのリスクを大きく軽減

・透明性を確保した強化ガラスを採用

・定期点検のサービスが付帯している

・汚れにくい加工で手入れの手間を軽減

・UVカット機能がついている

・遮熱性に優れている

・遮音性に優れている

・センサーにより雨を自動検知、電動で閉まる

・リモコン操作で開閉可能

・ソーラータイプで配線不要

・天窓そのものにデザイン性がある

・ブラインドを閉めた状態でも通気性を確保できる

……など、天窓によってさまざまな特徴があります。

ご家族やリフォーム業者と相談しながら、どのような機能をメインにするかじっくりご検討ください。

まとめ

天窓から雨漏りする原因は、主に「経年劣化」「施工不良」「結露」「ゴミ詰まり」の4種類。

天窓そのものはもちろん、部品にも寿命があるので、業者に定期的にメンテナンスをしてもらうと安心でしょう。

雨漏り修理の方法は、主に「コーキング」「結露対策」「天窓の交換」の3種類です。雨漏りの原因によって作業内容が異なるので、詳しくは業者にご相談ください。

株式会社 山田工芸には、雨漏り修理のプロが多数在籍しています。熟練の経験と技術で、雨漏りのお悩みを根本的に解決。雨漏りに悩まない、快適な住宅づくりをお手伝いいたします。