ディプロマットスターとはどのような屋根材?
- 2021.03.31
- 屋根の豆知識
屋根材は様々な種類がありますが、その中でも注目されているものの一つにディプロマットスターが挙げられます。
今回は、ディプロマットスターとはどのような屋根材なのか、その特徴やメリット、耐久性などについて詳しく解説していきます。
ディプロマットスターとは?
ディプロマットスター昨今需要が高まっている屋根材です。ディプロマットスターを含むディートレーディング社の屋根材は、ガルバリウム鋼板と同じ組成のジンカリウム鋼板であり、更に表面には陶器瓦と同じ焼成にて自然石粒をまぶしているため非常に強度が高いです。
ディプロマットスターは、その名称の通り、外交官を意味する「Diplomat(ディプロマット)」と「Star(スター)」を組み合わせた名前がつけられた、GAF社が開発した屋根材です。GAF社は、アメリカ合衆国ニュージャージー州に本社を置く、世界的な屋根材メーカーであり、日本でも多くの建築現場で利用されています。
商品情報
材質JIS G 3321同等品 ASTM A792M
ジンカリウム鋼板0.39mm
自然石粒仕上げ
寸法1350mm×405mm
働き1300mm×362mm
1m²あたりの重量6kg
1m²あたりの枚数2.13枚
施工可能範囲2.5寸勾配以上
国土交通省不燃認定番号NM2035
ディプロマットスターの特徴とメリット
ディプロマットスターの最大の特徴は外観の美しさです。高級感を感じさせるグラデーション仕様があり、落ち着いた色調で上品な印象を与えます。また表面には、長期間にわたって変色や汚れがつきにくく、美観を保つことが可能です。
さらに、耐久性にも優れているのも特徴です。ディプロマットスターは、特殊なグラスファイバーを使用しているため、強度が高く、風や雨などの自然災害に対しても強い耐性を持ちます。また、耐候性にも優れており、長期間にわたって色褪せや変形が起こりにくく、メンテナンスの手間も少なく済みます。
さらに、ディプロマットスターは、防音性にも優れています。雨音や風の音などを和らげてくれるため、屋根材としての機能性も高いといえます。また、熱の反射率も高く、夏場の屋根の熱を遮断し、エアコンの効率も上げることが可能です。
ディプロマットスターの材質や構造
屋根材の内部には繊維質のマットとグラスファイバーが織り込まれているのが高い強度のポイントです。
また、表面には、特殊な加工が施されています。表面には、細かな石粒が散りばめられており、美しい外観を実現。さらに、耐久性を高めるため、紫外線に対する耐性が高い材料が使用されています。
ディプロマットスターの施工方法と注意点
ディプロマットスターの施工方法は、一般的なアスファルトシングルと同様です。既存の屋根材を除去した後、防水シートを敷き、そこにディプロマットスターを施工していきます。瓦屋根などと比べて、短い期間で施工が完了することが可能です。
ただ施工時には、厳密に規定された方法で行う必要があります。施工不良によって屋根材の劣化や漏水が発生する可能性があるため、施工は信頼できる専門業者に依頼することも大切です。
そして屋根の勾配や屋根形状に応じて、適切な施工方法を選択する必要があります。施工方法が誤っていると、屋根材の性能が十分に発揮されず、屋根の耐久性が低下してしまう可能性があります。中には勾配の影響により施工できない場合もあります。
またディプロマットスターは重量が軽いため、施工中に風で飛ばされてしまう可能性があると注意書きがあります。山田工芸ではそのような事態は一度もありませんが、施工中は十分な注意を払う必要があります。
ディプロマットスターのメリットとデメリット
ディプロマットスターのメリット
ディプロマットスターのメリットは以下の4点です。
- 強度が高く、耐久性に優れているため、長期間使用できる
- 軽量で家の負担が軽減できる
- 防音性や熱反射性に優れているため、屋根の機能性が高い
- 色褪せや変形が起こりにくく、メンテナンスが容易である
強度が高く、耐久性に優れているため、長期間使用できる
ディプロマットスターは、合成樹脂を主原料とした屋根材で、強度が高く耐久性に優れています。そのため、長期間使用できるとされています。この理由は、耐候性や紫外線吸収剤の配合などによる優れた耐久性、高密度合成樹脂による強度があげられます。
軽量で家の負担が軽減できる
ディプロマットスターは、ポリプロピレンと繊維を主原料とした軽量の合成樹脂屋根材であり、非常に軽量であるため、建物全体の重さを軽くすることができます。これにより建物の耐震性を向上させることができます。
防音性や熱反射性に優れているため、屋根の機能性が高い
ディプロマットスターは、高密度合成樹脂を使用しているため、防音性や熱反射性に優れています。そのため、屋根材としての機能性が高く、屋根からの騒音や熱の侵入を防ぎます。また、熱反射性により、屋根材の温度を低く抑えることができ、夏場の屋根からの熱の影響を軽減します。
色褪せや変形が起こりにくく、メンテナンスが容易である
ディプロマットスターは、耐候性や耐久性が高く、色褪せや変形が起こりにくいため、定期的なメンテナンスが容易です。また、表面が滑らかで汚れがつきにくく、清掃も簡単に行うことができます。
ディプロマットスターのデメリット
一方、ディプロマットスターのデメリットは、以下の通りです。
- 施工が不良な場合、屋根材の劣化や漏水が発生する可能性がある
- 柔軟性が低く、屋根形状に合わせた施工が必要な場合がある
施工が不良な場合、屋根材の劣化や漏水が発生する可能性がある
ディプロマットスターの施工が不良な場合、下地の不良や施工方法の誤りにより、屋根材の変形や破損が生じる場合があります。これにより、屋根材の防水性や耐久性が低下し、劣化や漏水の発生につながる可能性があります。
柔軟性が低く、屋根形状に合わせた施工が必要な場合がある
ディプロマットスターは、他の合成樹脂屋根材に比べて柔軟性が低く、屋根形状に合わせた施工が必要な場合があります。これは、材料が硬いため、曲げや変形が難しく、屋根の形状によっては加工が必要となるためです。そのため、施工前に正確な計測を行い、材料を適切に加工することが必要です。
まとめ
ディプロマットスターは、強度や耐久性に優れ、施工が簡単であるため、多くの方から支持されている屋根材の1つです。また、防音性や熱反射性にも優れており、屋根の機能性を高めることができます。
しかし施工時には注意が必要であり、施工方法を誤ると屋根材の性能が十分に発揮されません。施工のやり方、経験により屋根の耐久性が低下する可能性があるため、信頼できる専門業者に依頼することが重要です。また、定期的な点検やメンテナンスを行い、製品の保証期間内であっても、早期に対処することが重要です。
山田工芸はディプロマットスターの施工経験が豊富です。ディプロマットスターをご検討の際は是非施工業者のお声掛け宜しくお願いします。
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